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編集長ブログ

きもの情報誌『月刊アレコレ』編集長のきものと締め切りの日々。

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昨日のみやざ着物。

藍染紬昨日、「長屋暮らし展」に行った時のみやざ着物です。
みやざが帰ったすぐあとにぺたこさんも見えたとの事。すれ違って残念です。
昨日アップした、みやざがお買い上げした栄堂の羽織紐。
偶然にも同じものを(石の色がちょっと違いますが)ぺたこさんもお買い上げしたそうです。
「オソロです」とぺたこさんからメールを頂戴しました(笑)。

昨日の着物は藍染めの紬に相良繍いが施された洒落袋帯。
この紬は20年くらい前に誂えたものなのですが、
ちょっと昔風の可愛さを出そうと思いついて、袖裏に紅絹を使いました。

(あ、袂の写真も撮ればよかった…あとでアップしますわね)

現在もそうですが、当時でもすでに紅絹は普通に売っているところがなく、知り合いの白生地屋さんに頼んで、問屋さん経由で入手したのですが、
なんせ小売りがない紅絹(当時はほとんど祝着とか舞台衣装の用途だったと思います)。
一疋(二反分)での購入になりました。着尺ならともかく、紅絹を1疋買ってどうするんだ??ってハナシですが、
その頃はどうしても紅絹にしたかったので、お買い上げしちゃいました。
だからいまだに残ってるんですが、ある意味貴重なお宝です(笑)。

当時はまだそんなリサイクルとかアンティークとかが時流でなかったから、
そのレトロっぷりが「カワイイ〜」と思った若かりしみやざ。
ちょっと着物を知ってる人だと、「おや、紅絹にしてるのねー」なんて感心してくれたものです。…がっ!

……いまや…その紅絹が真逆効果(笑)で、誂え着物なのに、
誂えに見えない、ちょっと悲しい着物としての憂いを漂わせる紬になってしまいました。
紅絹を使っていることでアンティークに見えちゃう。
アンティークならいいけど、当然のことながら表地は無傷(笑)。
地味な藍染め紬ということもあって、「中途半端な(立派な(笑))リサイクル着物」に見える今日でございます。
いえ、リサイクル着物がキライと言ってるワケじゃないんです。
みやざもいっぱい持ってますから。でも、でもねぇ〜……
着物流行りはうれしいけれど、ちょっと複雑な心境をもたらす紬なのです。

あーー、時は流れるのでござる。

  ミラボー橋の下をセーヌ河が流れ
  われらの恋が流れる 私は思い出す
  悩みの後には楽しみが来ると   
  日も暮れよ 鐘も鳴れ
  月日は流れ みやざは残る

アポリネール出すほどじゃない?(笑)。
思い浮かんだだけです。そこまで昔のヒトじゃないし(爆)。
で、残りの紅絹は還暦のちゃんちゃんこにでもする?

2008.12.05 Friday 18:23comments(9)↑ページの先頭へ

コメント

紅絹は、今貴重品と骨董屋さんで聞きました。
アンティーク限定となりつつあるみたいですが、それもアリではないでしょうか。

新鮮でいいかと思いますよ、みやざえもんさん。

若井 りお|2008/12/06 8:20 AM|

紅絹って言葉を着物の本で初めて知って(^^ゞ
実家の母に聞いたことがあるんですが、母もハッキリと答えられなかったんですよね。
『赤い布のことじゃないのぉ?昔の人がよく裏に使ってたと思うけど今じゃ聞かないわねぇ』って感じで(笑)

実は今、すっごい悩んでいることが。。。
別珍の足袋を3色GETしたんですけどヽ(^o^)丿
履物がないんです(T_T)
一体どんな履物を合わせれば良いのか分からなくって。
草履より下駄・・・なんでしょうねぇ〜。
下駄もどんな感じのものにすれば良いのか。
普段着感覚の着物に憧れてるのに、せっかく足元暖か別珍あるのに(トホホ・・)

私もみやざ様のように身に吸い付くような着方ができる女になりた〜い!!

|ひまわり|2008/12/06 4:03 PM|

りおさん

こんにちは。
じゃあ残りの紅絹は大事に取っておいて、
50〜60年後に「お宝鑑定団」に出せば……、

  いちっ! じゅうっ! ひゃくっ! せんっ! まんっ!

……ごじゅうまんえ〜〜ん……にはならないか(笑)。

大体にして60年後にみやざが、番組がこの世のものかって(笑)。
  

みやざえもん|2008/12/08 1:12 PM|

ひまわりさん

こんにちは。
別珍の足袋は下駄のほうが合うとは思いますが、
草履でも普段履きだったら大丈夫ですよ。
鼻緒の色柄が可愛い普段っぽいものとか、
無地鼻緒でもコロンとした太めだと合うと思います。

最近は草履型の下駄や、下駄(右近)型の草履などもあります。
また下駄は二枚歯の芳町、かかとが付いている右近がありますが、
電車に乗ったり歩いたりの移動があるなら、
右近のほうが安全といえます。

次号から始まる新連載「たのもう!お誂えお直し入門」、
こちらの1回目が「鼻緒を誂える」です。
みやざの古い草履が劇的に普段草履に
変身しましたので、ぜひ見てください。

みやざえもん|2008/12/08 2:03 PM|

一度、紬の着物に紅絹の八掛をつけようとたくらんだことがありましたが、もう、紅絹はないということと、年齢的に賞味期限は過ぎているわよ!との一言であきらめた私です・・・

|妖怪|2008/12/08 8:24 PM|

妖怪さん

袖裏なら大丈夫。賞味期限は半永久的(笑)。

賞味期限が切れていても、火を通せば何とかなる…
とりあえず熱めの湯船に使って熱湯消毒しなさい…って、
口の悪い知人が負のフォロー(になっていない)を
してくれたことがありましたが(笑)。

そんならと、居酒屋でアルコール消毒させてくださいと、
切って返したみやざでございます(笑)。

みやざえもん|2008/12/09 7:13 PM|

こんにちは〜^^
 私も持ってます、紅絹一反!さら・ですわ。

 しかして、そんな大量にお持ちなら、みやざ様、これから、あらゆる着物の仕立てや お直しの度に「袂ちらり」にして、「紅絹のみやざ」と呼ばれるまでとなられ、「60年後」の弔いの場で、皆さんに「あの方がここまで長生きなさったのは、紅絹のパワーですってよ!」と語られ、伝説となってしまわれてはいかがでせう!

 冗談抜きで、紅絹ってホルモンに効きそうな気がしませんか?

|ゆん|2008/12/10 11:52 AM|

ゆんさん

まあ、お仲間、お仲間(笑)。

紅絹パワー、あると思います。
紅花とか赤とかって、冷え性の女性にはよいという話、
きいたことがあります。

よし! 孫に肩もみもみ(爆)され、
100才といわず、120才まで元気な
「紅絹のみやざ」で伝説を作っておみせいたしましょうぞ(爆)。

みやざえもん|2008/12/11 5:21 PM|

みやざ様

はじめまして。
紅花染めの紅絹を検索しましたところ、みやざ様のブログに辿り着きました。
復元製作の裏地に使うための、紅花で染められた紅絹を探していますが、骨董屋さんに問い合わせたり、ネット情報を調べましたが、入手が容易ではないことを知りました。
大変恐縮ですが、、みやざ様がご情報を知っておられましたら、教えていただけませんでしょうか。
どうか、よろしくお願いいたします。

|みやぎ|2017/02/08 10:15 PM|

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