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きもの情報誌『月刊アレコレ』編集長のきものと締め切りの日々。

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vol.136発行。「締めやすい帯の仕立て」と「マイサイズ」教えます!

Vol.136、発行になりました。

 

 

 

今号の特集は「締めやすい帯の仕立て」です。

監修は目白の帯の仕立て専門の店

帯つかさ花邑すぎえすみえさん。

 

皆さん、帯の仕立ては和裁士さんがする…と

思っていらっしゃる方、多いのではないでしょうか。

 

いいえ、きものと帯の仕立ての技術は

まったく別物なのです。

すぎえさんは和裁士さんが帯を仕立てることは

悪いとはいいません。

しかし、そのための技術をきちんと習得して欲しい。

そういう想いがあって、帯の仕立て方の

教本もご自分で作って発行していらっしゃいます。

(教本は月刊アレコレ編集部か花邑HPで購入できます)

 

 

 

 

 

さて、自分のきものの寸法を

知っている人は多いと思いますが、

帯の寸法も知っていますか?

 

いま、きものの仕立てや寸法については

その重要性はかなり認知されてきています。

採寸会や寸法出しイベントも盛んです。

そういうなかで、帯の素材の違いで、

「締めやすい、締めにくい」という話は聞いても、

「帯」の仕立てや寸法については

あまり取り上げられることが

ありませんでした。

 

手先(胴に巻く部分)が長すぎるとか短いとか。

または柄がうまく出ないとか。

多いですね。

 

お下がりやアンティークなど

古いものは致し方ないところはあります。

(現在、名古屋帯は約360〜370cmが多く、

昔のものは短いと340cm。〜350cmくらいのものが

多いのです)

 

が、長すぎる帯も、またどうしたものか。

誂えたのに、「な〜んか結びにくいんですけど〜(泣)」

という問題な帯、結構ありますよね。

これらは寸法の問題。

 

 

帯にも、身長と身幅に合わせた

寸法の目安があります。

 

「帯職人の技術を残したい」

「いまのままでは帯の仕立ての技術は

なくなってしまう」という思いから、

すぎえすみえさんはあえて

ご自分のノウハウを広く発信しています。

 

 

月刊アレコレでも

「花邑式 帯のカルテ」による、

寸法表もご紹介していますよ!

こちらでご自分の帯の寸法をご確認ください。

 

また、もうひとつ。

長さだけでなく、

なんかゴワゴワで結びにくい。

ヤワヤワすぎて扱いにくい。

 

そういうものの原因の多くは「芯」!

なのです! 

し・ん! しん! 芯! です。

 

先にちょっとおさらいしますと、

芯は帯の中に入っています。

が、すべてに入っているわけではありません。

 

帯は八寸帯という「芯を入れないでかがるだけ」の帯と

九寸帯という「芯を入れて仕立てる」帯があります。

 

芯を入れない八寸帯は、博多帯に代表される

“織り”の帯がほとんどです。

(織りの帯がすべて芯を

入れないわけではありませんが)

帯自体にハリがあるので、

芯を入れると固くなりすぎるんですね。

 

織りの帯です↓ 上が博多帯。

下の帯は、前帯の上をみると端っこの

いわゆる「耳」があり、1枚なのがわかりますね。

(単帯という言い方もありますが、

複数の意味で使われており

ややこしくなるのでここでは割愛します)

 

 

写真(2016-06-20 23.01).jpg

 

帯仕立て特集_FX43677-S.JPG

 

 

そして九寸帯は、

そのままでは“布”なので、

芯を入れて帯に仕立てます。

染め(九寸)の帯です↓ 仕立ててあるので上端がキレイです。

辻が花風の柄がステキな帯ですね。

 

帯仕立て特集_FX43631-S.JPG

 

 

ここで八寸と九寸の違いが何かわかります。

つまり一寸(約3.8cm)の違いは

縫い代分なのです。

帯本来の幅は八寸(約30cm)。

だから、ちょっときものに詳しい人が

「今日は八寸なの」「私は九寸が好き」

という意味は、概ね、

「今日は織りの帯なの」「私は染めの帯が好きなの」

という意味合いになります。

これは普段着の名古屋帯などの例。

 

フォーマルの袋帯は織りですが、

芯を入れて仕立てます。

これも好みで入れない人もいます。

 

 

つまり、「芯」は

好み≒自分の締めやすさ に直結します。

 

ここで、今号の特集の監修をお願いしている

帯の仕立て専門店、

「帯つかさ花邑」のすぎえすみえさんの言葉です。

 

「帯は芯で決まります」

 

この言葉は「(だから)これが最良の芯」と

特定の芯を推奨しているわけではありません。

 

帯の生地、地風、好みで、

ベストな芯を選ばなければならないと

いうことなのです。

ベストは人それぞれです。

 

そして、その芯の入れ方、とじ方が、

また締めやすさ、使いやすさに関係してきます。

 

「いい帯」「悪い帯」という観点ではなく、

寸法も含めた「締めやすい仕立ての帯」とは??

すぎえさんに教えていただきます。

 

下の帯は今号で検証した帯です。鬼シボ縮緬の有栖川文様の九寸。

 

花邑帯_IMG_0327.jpg

 

 

すてきでしょ?

誂えたのは20年ほど前。

でもとても困ったちゃん帯なのです。

どこがというと、

 

 

・締めると前帯の内側の生地が表に出てくる。

・上から触ると芯が平らじゃない。

・表側の生地がフカフカ浮いた感じ

 

これをすぎえさんに検証していただきました。

どこが問題なのか?

 

測りました。↓ 何ケ所か。

そうしたら、愕然な事実が \(◎o◎)/!

 

 

 

帯仕立て特集_IMG_0470.JPG

 

 

そして、開けました! 解体!(^_^;)

そうしたら、さらにショックな事実が……

 

これじゃ締めにくいわけね、とすぎえさんのNGお墨付き(笑)。

 

 

帯仕立て特集_IMG_0436.JPG

 

 

帯の問題は中を開けてみなければわかりません。

でも原因がわかったところで、

直す直さないはおいておいても

開けたらそのままというわけにはいきません。

 

今回は「仕立て直したい」という前提があったので、

“開腹”(笑)しましたが、

実際は不具合だと思っても

なかなか原因を特定したり、

直したりまではできにくいものです。

 

だから今後、誂えるときの参考に

していただきたいのです。

だって「オーダーメイド」なのですから。

 

さてさて、この困ったちゃん帯は

どういう原因があったのでしょうか。

帯の解体新書(笑)。

あまり見る機会がないと思います。

 

 

寸法表も含めて保存版となる特集です。

ぜひお手にとって研究してくださいね。

 

 

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2016.11.06 Sunday 22:52comments(0)↑ページの先頭へ

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