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きもの情報誌『月刊アレコレ』編集長のきものと締め切りの日々。

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ゆかたのハナシ1――ゆかたで足袋はOK? NG? 

いまや、夏ファッションでマストとなった、ゆかた。
ファッションなのだから基本、好きに着ていいのですが、
この「好きにしていい」は意外と難関で、

好きに自由に着るためには、

ある程度の輪郭を知っていたほうが

実は自由度が上がるということもあります。
そもそも「自由を」と叫ぶ人たちは

何らかの「抑圧=決まり」から開放されたいから、ですからね(笑)。

ちょっと大げさですが。


まず、ゆかたの成り立ちは、

ご存知の方も多いと思いますが「湯帷子(ゆかたびら)」と言われる、

風呂に入るときに着た衣類。

もしくはお風呂から上がったときに着る衣類。

バスローブみたいなものでした。
平安中期の『和名類聚抄(わみょうるいじゅしょう)』という、

いわば国語辞典のような書物には、

「内衣 布で沐浴の為の衣也」とあり、

素材は麻が一般的でした。

因みに、当時、綿は輸入に頼っていたので高級品!だったのです。


江戸時代以降、国内で綿の栽培が盛んになると

木綿は一気に広まり、庶民の衣類にも

取り入れられるようになりました。

そして入浴に関係なく夏に着る単衣を

「湯帷子→ゆかた」と言うようになりました。

さて、そういう経緯からしてもゆかたは超普段着。
・元々は素肌に直接着ていたもので、故に半衿はつけない。
・素足で下駄が一般的で、足袋は履かない。
・帯はゆかた帯と言われる単の半幅をあわせる。


というのが、なんとなーくのお約束でした。
しかし、上記は絶対ではありません!

むしろ最近はかなりファジーになっています。

前後しますが、先に2番めに挙げた

「足袋は履かない」

————ゆかたに足袋はNGか?


以前、某有名きもの雑誌で、

某有名着付け師さんが「ゆかたで足袋」を

履いた写真が掲載されて

随分問い合わせがあったそうです。


実際、編集人みやざも件の号に関して、

「ね、最新号の○○の○○先生の写真、見た〜?

ゆかたに足袋を履いていてビックリよ」と知人から言われました。

つまり、ゆかたに足袋を合わせるなんて

NGもいいところ、という訴えでした。
が、「そんなことないと思いますよ」とワタクシ。
一般的ではないですが決してNGではありません。

ある年齢をいくと、もうみずみずしい素足は消え失せ(笑)、

カサカサ&シワシワ素足。

見苦しいので足袋を履く、ということはあったのです。

 

夏の櫓の上での盆踊り大会でも、

揃いのゆかたを着たおばあちゃん年齢の社中が皆、

足袋を着けていますよね。

日舞をする方もそうですが、

足元を美しくという考え方からなのです。

飲食関係の女将さんたちは

客商売としての作法と清潔からです。


が、若い人がはつらつとした、

ゆかたの軽やかさを装いたいというときは

素足のほうが合うし、

むしろ色っぽいと私は思います。


要は、女性として

「より美しく見せる(見える)」ほうを

選択するという、いたってシンプルな事柄です。

で、1番目の半衿をしない。
これは皆さんのほうがご存知のように、

「ゆかたとして着るなら半衿はなし」

「きもの風に着るなら半衿を着ける」と

いうのが、いまどきの着方です。
(ゆかたをきもので着るには、

素材の向き不向きはありますが、それは後述します)


半衿は白なら、絽や麻、レース。色柄半衿なら木綿が定番。
(きもの風に着る)ゆかたに合うなら

半衿は何でもいいのですが、

気をつけたいのは、色柄半衿は暑苦しくないように。
夏のおしゃれの第一番目は、

「涼やか」に映ること。

コテコテの暑苦しい色柄はNG。
木綿といえど野暮ったくなりやすいのでご注意を。
絽の白半衿は思いの外、

顔を引き立てます。

特に、大人世代(ご自分で判断してください(笑))では、

夏は白が正解のことが多いです。

で、ゆかたをきものとして着るとき。


・昼にレストランや街なかできものとして着るゆかたは、

あきらかなゆかた柄(金魚や団扇や風鈴等々)でないほうがベター。

 

はっきりいうと、私的にはNGです。大人として。
柄が中型〜小さめなもの、

柄が大きくてもアンティーク風の個性的なもの、
縞・格子系、幾何学模様などがOK。きものとして着やすい。

 

ただし。

花火や祭り、縁日に、団扇柄のゆかたに

半衿を付けておしゃれしたいというのは、

止めません(笑)。たのしければいいのです。


・木綿100%のコーマ地などの平織りを

きものとして着るときは、気温と下着に注意。
基本、個人的には木綿100%をきもので着るはNGです。

(編集人は、です)

ゆかたとして以外、盛夏は暑くて着ません。

 

きものとして着る木綿は「阿波しじら(※注)」。

綿紅梅という織りのゆかた。

生地に関しての詳細なブログはこちら。

 

できれば綿麻が絶対おすすめです。
気温がまだそれほど高くない6月・9月だったら、

単衣の木綿として着るのはありですが、

いまは6月・9月も暑いですからね〜。

襦袢を麻にするとか、

うそつき衿にするとか、

下の拵えに工夫が必要です。

要注意・熱中症です。
最近は、セオアルファや楊柳の爽竹など

手入れが簡単な夏きものとして人気です。

※阿波しじら:打ち込み(織りの密度)が甘いので、通気性があり、かつ凹凸のあるしじら織りのさらっと感はマルです。が、難点は打ち込みが甘いのでオチ感がない。膝が出やすい。布の摩擦が大きいので(だからオチ感がないのですが)下着を考えないと上に上がったままになる、ということです。


・帯は?  半幅帯なら基本、素材がなんであれ通年OKですが、

そうはいっても芯を入れて仕立てたもの(表地・芯・裏地)は、

やはり単帯(1枚帯)よりは暑い。

ポリ<木綿<絹<麻 で、麻がいちばん涼しい。


しかし、一番涼しい麻の弱点は、

半幅帯のときは特に、結び目がキリッと締まりにくいという点。
絹でも博多織など、両面帯でも

芯を入れないもののほうが、夏向き。

でも多少暑くても、お気に入りの、

締めたいものを締めるのがよろしいかと(笑)。
あと、最近はファブリック帯もいろいろ。

この辺りは最新号の月刊アレコレをご覧くださいませ。


長くなりましたので、このへんで一度アップしておきます。
つづく(気が向いたら←コラコラ)




 

2015.07.10 Friday 21:07comments(0)↑ページの先頭へ

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