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編集長ブログ

きもの情報誌『月刊アレコレ』編集長のきものと締め切りの日々。

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シミ抜き講座2回目実技編(2)スゴ技実感。

こちらはみやざが持ち込んだ塩沢
衿にファンデがうっすら茶色に付いています。
衿の片側は貴之さんがやって見せてくれます。
神業(笑)。
はっきり言ってこれだけでも講習料、元とってます(笑)。衿・袖口洗いでも3000円くらいするのですから。
もう片側をみやざがヘロヘロな技で(笑)実践。
ほら、汚れが取れているでしょ〜〜?(涙)

基本的に食べ物のシミも含めて、この方法では油汚れ(皮脂やファンデも)はとれるそうです。
でも簡単そうに思える“水・水分”を含んだ汚れは難しいんですね。
知ってた? メモメモ。
さらには百聞は一見に如かず。

これもどうだ!! ありがちでしょ、こういう衿汚れ。
そういえば口紅のシミをトライした方もいました。
ほら、すっきり!

ところで、凡人が(笑)この技を施しちゃいけない着物もあるんですよ、当然のことながら。
金・銀箔のものや、泥大島!コレは絶対NGです。
色が落ちるので専門家にということです。
バチ衿は広衿のように広げて手入れができないから、ちょっとコツが要ります。
そうそう、さらには、生地の状態、弱り具合も確認しておきます。
この着物は「ココ、弱ってますね。ここにはブラシを使わないように」とのご指示でございます。
そして、またまたスッキリ!
皆さん、自分が試す実験台となる着物なので、結構失敗してもよさげな(笑)古いものをお持ちの方も多かったのですが、
洗った後の差はくっきりわかりした。

講座終了後も、皆さんさらに別な着物を出して相談していました。
貴之さんの技とともに、人柄も素晴らしい。
絶対ピリピリした空気を周囲に作らない、というか、和みの空間になります。
だから「モノを知らないワタシ」でも、「アナタ」でも(笑)、
オドオドすることなく本当に気軽に、気さくにお話できます。
貴之さんの人柄と技は月刊アレコレVol30「きものびと十人十彩」でみやざが取材しています。こちらも読んでみてくださいね。

いままでもいろんな着物の本や、着物の専門家らしき人たちの本で紹介されていた手入れの方法がありますが、
結構、それって危ない、間違っているということもありました。
やり方をきちんと勉強すれば、自分でできる手入れもあり、
普段の着物生活がちょっと気が楽になった気がします。

また別な意味では、当然ながら素人の限界もすぐそこにあります(笑)。
その見極めができたことも良かったですね。
次回8月の講座も決まっているようです。オススメですよ〜。
さて、白い着物もバンバン着るぞ〜〜。

2007.07.15 Sunday 05:23comments(4)↑ページの先頭へ

シミ抜き講座2回目実技編(1)スゴ技習得

本日、台風到来、雨をものともせずに、
月刊アレコレ今号のきものびと、扇屋4代目家田貴之さんの「鉄人の技」を習得すべく集まった、鉄人見習いの面々(笑)。

(←1表の掛け衿からスタート。専用洗剤を霧吹きで吹きます)
まずは貴之さんのお手本で復習したあと、
各自が持ち込んだ「シミ有り着物」を1人づつ、実技にトライ。

(←2 馬の毛のブラシで洗います。軽くやさしく)
この方は古い銘仙を持ってこられた方で、
シミも古いものなのですが…と、実践に入っていきました。

(←3 布でふき取ります)
裏は紅絹。古いものですね。
色がはっきりした着物だったので、プロセスが分かり易かったです。

(←4 裏も洗剤が入った霧吹きを使って霧を吹きます。これは輪ジミを作らないために満遍なくシミの周囲に吹きかけます。コレが結構難しいんです)
そして、見よ!
着物を見て分かるとおり、シミも古いものだというのですが、
違いがはっきり! 左衿、使用前(笑)。右衿、実践後です。
右の“落ちてない”箇所は、すでにシミと言うより色が焼けて抜けているところだそうです。実際見るともっとスッキリした印象です。
すんばらしい〜〜〜。



※ここでは大体の流れだけ紹介しています。
やり方はさらに細かい注意やプロセスがありますので、良いコは勝手気ままに(笑)に実践しないでね。

2007.07.14 Saturday 23:59comments(0)↑ページの先頭へ

着物染み抜き講座は、受ける価値あり。

ジャーーーン……から始まる最近のブログですが(笑)、
これは本当に見ての通りの焼肉のタレ「ジャン」。

今号の月刊アレコレ「きものびと十人十彩」のコーナーに登場していただいている悉皆屋・扇屋さんの、あなたもできるっ!(←このフレーズは付いてませんでしたが(笑))「シミ抜き講座」です。
着物でお出かけ、「あ、ここ美味しそうじゃない」「いいわね」。
――そして、「うっきゃ〜〜〜〜、こぼれた〜〜」…という場面。
ときにありますねということで、その場面を想定して、なんとジャンさんをお着物につけてしまった……。
よいのか?  よいのよ。
まずはその場でできる応急処置。
「応急処置は手元にあるものを使ってしなければならないですよね」。確かに、確かに。
「そして、してはいけない間違った処置」があるのですが、あ、これ、やりがち、やりがち。
で、ここで問題です。応急処置で使う「手元にあるもの」はなんでしょう?
してはいけない処置は何でしょう?

そして次に専用の道具を使っての実践。
油も含まれている食べ物のシミの処置の仕方を丁寧に実践でおしえてくれます。
まず専用霧吹きを使ってでシミの周囲に何かを吹き付けています……が、
ハイここでまた問題です。霧吹きで吹いている中身は――?
そしてさらに専用液を一塗りしたあとに、馬の毛のシミ抜き専用ブラシを用いて――。
フンフン、フンフン。
あ、このブラシ、染み抜きセットに入っています。霧吹きや専用洗剤も。
見よ! 2箇所つけたジャン。
うっすら残っているほうは、応急処置で対処したほう。
もう一方はほとんど見えませんが、専用道具を使って処置したほう。
この方が、扇屋4代目・貴之さん。
食べ物のシミだけではなく、衿に付いたファンデの落とし方も見せてくれました。また防虫剤でおこるトラブル、その理由を理論的に分かり易くおしえてくれます。
みんな、あまり考えずに防虫剤、使っているでしょ?
これもね、いろいろ知っておかなきゃいけないコト、あるんですよ。


参加者、真剣。もちろんみやざも、かぶりつき(笑)。
希望者が購入した染み抜き専用セットを使って、来週2回目は汚れた着物を持ち込んでの実技です。
(※染み抜きセットは講座を受けて使用法を勉強した人以外には販売していません)
さて、問題の答えを知りたい方は来月の染み抜き講座
申し込むべきです。受ける価値ありますよ。
貴之さんは繊維の特性から薬品の特性まで、非常に詳しく化学的に、科学的に説明してくれます。
最後はお手入れ相談コーナーみたいになっちゃってました(笑)。


で、もうひとつの感想は――、
参加者の質。(着物を)着ているから投げかける質問も皆さん、的確なんです。なにしろお金を出してでも、染み抜きの知識を覚えようとする人たちです。
つまりは自分にとって必要な、覚えたい知識なんですね。
これじゃあ、生半可な呉服屋さん商売をしている社員たちは、
絶対着いていけないって思いました。

そしてもうひとつ、最近思うのは、
1人の人が、草木染めの紬や小紋も着れば、木綿も綿麻も、ポリも着る。
リサイクルで1000円の着物も着れば何十万のお誂えもする。帯も買う。

「お誂えのお客」「リサイクルのユーザー」とかいう区分ではなく、
「着たいパワー全開ユーザー」を感じます。
そういえば、先に紹介したとよさんも熱帯魚の浴衣、
昨年の秋に出会ったそうです。でも我慢できなくって購入お誂え。
今年の夏を待って下ろしたというから、これも「着たいパワー」全開です。

2007.07.08 Sunday 08:40comments(17)↑ページの先頭へ

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