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きもの情報誌『月刊アレコレ』編集長のきものと締め切りの日々。

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腰紐を五角形にたたむ(たたみ方)

先に腰紐についての投稿をしました。

ここでついでに五角形のたたみ方を紹介しておきます。

多少、人によって違いはあるかもしれません。

 

 

1)まずは半分にして、端からたたんでいきます。

 

端からたたむのは、最後に半分に折ったワの部分がくると、

使うときにちょうど半分の位置をつかむことができるからです。

 

 

 

最初の1〜3折りがポイント。

2)↓左上の青丸の部分を紐の真ん中にくるように折ります。

 

IMG_3285 2.JPG

 

 

2)を折った状態。↓ 

3)次は右上の黒丸の角が紐の真ん中にくるように折ります。

 

IMG_3286.JPG

 

 

4)の右上の黒丸の角を折った状態。↓

5)辺ができるので、左上の黄緑色の辺を下に折ります。

 

IMG_3287 2.JPG

 

 

 

6)黄緑色の辺を折った状態。↓

 

IMG_3288.JPG

 

 

7)あとは左右上にできる辺を交互に折っていきます。

最後の方はワになりますね。↓

 

IMG_3292.JPG

 

 

 

8)最後のワの部分は、挟み込みます。↓

 

IMG_3293.JPG

 

 

 

完成↓

 

IMG_3294.JPG

 

 

 

 

使うときに挟み込んだ部分を引き出して、指を入れると、

ちょうど真ん中を持つことができます。↓

 

IMG_3300.JPG

 

 

 

 

2018.01.18 Thursday 18:00comments(0)↑ページの先頭へ

腰紐、侮るなかれ。これがオススメの腰紐。

腰紐、何を使っていますか?

 

モスリン、綿、きんち(絹)、ゴムベルト……。

いろいろあります。

 

使いやすければ、なんでもいいと思います。

ただ、何を持って「使いやすいの?」

そこがわからないと、ちょっと迷いますよね。

 

こんなことを書いているのは、

編集者やクリエイター系の、超初心者の友人たちに

着付けを教えていて、感じたことなのです……。

 

 

ということで、今日のテーマは、 腰紐です。

 

IMG_3292.JPG

 

 

初心者でも、着付けの道具は

山盛り持ってくる人が多いのです。

 

その中身は、

“家にある”“歴代”の(笑)、着付けグッズです。

 

歴代———そうなんです、お母さんだけでなく、叔母さん、

お祖母ちゃんのものまで揃っています(笑)。

 

本人も何がなんだかわからないけど、

「きもの」といえば「我が家では皆、これ」を使うとばかり、

歴代アイテムをまとめて保管しているお家が多いのです(笑)。

 

 

腰紐は、モスリンもあれば、昔ながらのピンクのポリ紐もあり。

また、スマホの充電器のコードより

細い紐がついている帯枕とか(笑)。

ストッキングで包まれた小さな帯枕とか。

ヒコーキと呼ばれるお太鼓を作るときの

便利グッズとして売られた道具とかとか。

(持ってきている本人は使い方がわからずww)

 

いえ、それが悪いというわけではないのですが、

これから、きものを普段着として楽しみたいというのであれば、

着付け道具も、ちょっと吟味したほうがいいのです。

 

吟味といいましたが、特別な道具を揃えることはありません。

普通のものでいいのですが、

結構、上記のような“普通じゃない”(笑)ものを

持ってくる人も多いのです。

 

では、腰紐の良し悪しは?

 

あ、良し悪しと言いましたが、

これは、ワタクシ編集人が考える基準であって、

中にはまったく違う考え方をする方もいると思います。

 

例えば、ポリはすべるのと、締りがよくないので、

私は勧めないのですが、

ポリでも“素材”や“織り”の種類によっては

滑らないものもあると言われたことがあります。

 

編集人の不見識もあって、

そういう腰紐は使ったことがないのですが、

そこは、各人で違うので、

ひとつの参考としていただければと思います。

 

で、私の選ぶ基準ですが、そう大した基準ではありません。

 

  • 素材で言えば、モスリンか綿。(入手しやすいのと、摩擦があるので生地をしっかり留めてくれる)
  • 適度な幅があるもの。(胸紐として使う場合は幅広がお勧め。腰紐使いは多少細めでも) 
  • シワがないもの(これは使う人の管理の範疇になりますね。五角形にたたんで保管しておくとシワがとれます)

 

  ↓

適度な幅があるものといいましたが、

特に幅広である必要はありません。

普通程度に幅があるものでいいと思います。

胸紐でなく腰紐に使うなら細めでもOKです。

左から2番目の細い紐はたかはしきもの工房の「腰紐専用に使う腰ひも」。

だから細め。これくらい細いと五角形たたみはできないので折るだけで。

 

身丈が短いきものは、幅広の腰紐だと尺を“喰う”ので、

細めの紐を使うことで多少、長さを出すことができます。

 

 

IMG_3308.jpg

 

 

このシワシワ、これは✖↓^^;

編集部にあった(汗)

 

IMG_3303.jpg

 

 

基本、紐類は“面”で留めるように体に当てると楽なのと、

“摩擦”で生地をしっかり留めてくれます。

用途によって使い分けるといいと思います。

 

ただ、細いと丸まって縄状になりやすいのでアイロンが必要になることも。

細いものは五角形にたたみにくい。コロンと団子になってしまいます^^;

適度な幅がある方が、五角形にたたみやすい。

(→18日に画像入りで腰ひもの五角形のたたみ方、解説アップします)

人によっては三角たたみをする人もいます。

 

 

IMG_3310.jpg

 

 

さて、で、私は腰紐に何を使っているかというと、

モスリンや綿も使いますが、実はスタンダードは違います(笑)。

上記では一般的な、誰でも持っているものでオススメをしました。

 

 

 腰紐 → きんち(絹の楊柳)を自分の使いやすい長さに切って使っています 

 胸紐 → 伊達締を使います(しっかりした博多織)

 

フォーマル系の重いきものや、着丈が長めのきものは

腰紐と伊達締以外に、さらに腰紐を使うことがあります。

(ただ普段、私は腰紐1本で着るので、

それ以外の腰紐、胸紐、伊達締は通常、長襦袢にも使いません)

 

さて、“きんち”って何?

上にも書いてありますが、絹地→きんちと呼ばれる絹の楊柳です。

実は、これは使う時、丸まって

先程言った“面”にはなりません。

 

キンチ腰紐.jpg

 

 

しかし、何がいいと言って(私の場合です)

絹特有のしなやかさと、

体熱が伝わると体と一体化する

絹の特性と言い切っていいのか…わかりませんが、

丸まっても“異物感”が薄くなるのです。

 

この「体熱が伝わると体と一体化する」という特長を、

私は笹島寿美先生から伺って、

それ以来、キンチを使っています。

 

実は以前、絹の腰紐を使ったことがあります。

ところが、すぐに擦り切れてしまったのです。

今にして思えば、ペラペラの生地だったなあと思います。

それでも腰紐1本の値段にしては1300円と安くない。

なんでも試してと思って、検証した結果、

✖だった腰紐です。

 

しかし、いま使っているキンチはそこまで弱くありません。

弱くないといったのは、

丈夫さではモスリンや綿の方が長持ちすると思います。

紹介した画像のものを使っていますが、

もう少ししっかりした生地のものがあればなあと思っています。

 

 

笹島先生は、市販されていない、

一見すると帯揚のような(ほんとなんです)、

ボリュームがある(ように見える)絹地を

腰紐に使っていらっしゃいました。

そのときに、厚ぼったくないですか!?と

失礼ながら伺ったら、先の説明をしてくださったのです。

 

「絹はね、(体)熱が伝わると体と一体化するのよ。

そして私はこれがいいのよ」

 

それは特別に織り屋さんから取り寄せているものとのこと。

私は入手しやすいもので使っています。

 

そして、私には長いので、ハサミでジョキッと切って、

自分に扱いやすい長さにして使っています。

キンチはハサミで切ったままでもほつれません。

 

腰紐の長さって、結構大事です。

無用に長いとゴロゴロするし、処理に手間取る。

 

私はいわゆる蝶結びにはしません。

“衣紋結び”風な結び方をした紐を、左右に交差して挟み込みます。

 

“衣紋結び”は男物の袴でも使われることがあります。

ここでは画像がないのですが、

前でひと結び→上にきている紐を、一巻目の紐と一緒に下からくぐらせて上にだし→左右の紐を入れ換えて交差させ挟み込む。(※本来は交差させずに蝶結び等にするのが衣紋結び)

 

キンチは蝶結びでも体のなかに収まってくれますが、

モスリンや綿で、長さがあるものをお腹で蝶結びにすると、

場合によってはポコッとおはしょりの上から

出っ張ってしまうので、結ばないようにしています。

その習慣もあって、キンチも同様にしています。

 

ただ、人それぞれ。

自分が不安に思いながら使うのはよろしくないので、

安心できる要素(長さや結び方)は

自分のやり方をそう排除しなくてもいいと思います。

 

ということで、使い勝手のいい素材、長さ(→結構重要)を

検討してみて下さい。

 

 

ただ、ただ、ですね、

いま腰紐を選ぶ話をしていますが、これは自分で着る場合。

着付けをしてあげる場合は、あるものでやるしかない。

 

そしてプロは紐がなんであれ、プロの仕事をするものです。

 

 

ここで、私の自慢になる経験をひとつ。

弘法は筆を選ばず の話です。

 

その笹島寿美先生の取材のときに、

先生から、腰紐を締めてもらったことがあります。

 

着付けというのではなく、インタビューの流れから、

「腰紐、あります?」と笹島先生。

その辺にある、ごく普通のモスリンの腰紐をお渡ししました。

 

先生がきものを着ている私に、

きものの上から腰紐の位置に重ねて結んでくださったのです。

 

これがね! 

 

ほんとうに、驚き!ですよ!

 

ぜんっぜん!違うのです!

 

何がって、どういったらいいのでしょうか。

いままでにも話したり、書いたりしてきましたが、

なんとも説明しがたい、不思議な締まり感。

不思議なというのは、いままでに体感したことがない

腰紐の感覚だったからです。

気持ちいい!のです。

 

先生の『骨格着付け』の話題からだったのですが、

瞬時にきっちり腰骨と第四腰椎を仕留めて、


隙なく下半身のきものを捉える、


紐がしなやかな生き物みたいに目覚めた感覚でした。

 
私が使う紐と同じ紐と思えませんでした。

 


 
それから数日間、自分であの感覚を再現しようと思うけど、得られない。^^;


「紐がしなやかな生き物みたいに目覚めた感覚」と書きましたが、


先生の(入れた)腰紐が、名工の太刀だとすると、


私の腰紐は刃こぼれして錆びた鈍刀(なまくら)。


大げさに聞こえるかもしれませんが、

ほんとにそういう「切れ」のある、気持ちの良い締まり方だったのです!

同じ腰紐を使っているのに!

 

「力」ではありません。そのときで、先生、御年78歳です。

 

笹島先生の特集をしたときにこのことを書きました。

デザイナーさん(男性)が、これを読んで、

「なんか、すごい。どういう感覚なのかものすごく興味がある」と

興奮したのでした(笑)。

 

というお話が今日の最後のエピソード。

つまり、「弘法は筆を選ばず」。

 

でも私たちは、とりあえず、最低限は選んだほうがいいというお話でした〜(笑)。

 

 

 

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2018.01.16 Tuesday 00:28comments(0)↑ページの先頭へ

5通り使える長尺三分紐「カンタービレ」15%OFFセール開始!

寒いですね〜(
風邪、ひいていませんか?

手洗い・うがい怠りなく(笑)。


さて、月刊アレコレオリジナルの

「5通り使える長尺三分紐 カンタービレ」

本日22:00より、初のOFFセール開始します。 

15%OFF

在庫限りの4色です。

写真の上にある、左から

スカイブルー(在庫3本)、ラベンダー(2本)、グレー(1本)、ピーチ(4本)限定です。

(ほかの色は売り切れです)

 

 

カンタービレ4色.jpg

 


製作は、あの日本橋龍工房においした本格帯締です。

さて、なぜ5通り?
まず、

  • リバシブルで 
  • 尺なので留有りOK 

 

 これで4通り。

写真はカワイイ、ピーチの両面を使ったもの。

 

 

カンタービレピーチ1.jpg

 

 

カンタービレピーチ2.jpg

 


そして背中でねじって使えば水引。

(大きめの帯留なら内側で捻って水引にすることも可能です)


水引は左右う色になるものを言います。


あの祝袋の白水引の、水引ですね。

これが水引仕です。こちらはカンタビレラベンダ

これで5通り、使えますね。

 

カンタービレ水引.jpg

 

 

そして特筆すべき長所がっ! まだあります!

 

最近ちょっと太ったかしらー? 

帯締が足りない気がするわ〜。

ダイエットしなきゃ〜! 

と最近(万年?ww)思っているアナタ。

 

 

普通の帯締はまだしも、

三分紐はもとが短いので危うい!ですよね。

 

でもこの「カンタービレ」は元々が、

帯留なしでも使えるように長尺です。

 

なので、ふくよかさんでも心ゆくまで帯留を

お楽しみいただけますことよ(笑)。

 

そしてもうひとつ。

これは帯締としての根本的な機能。


ある意味、ここが一番の売りだと思っています。

 

そもそも帯締は、帯を止めるツールです。

帯締が必要ない半幅帯に飾りでするのならいいのですが、

名古屋帯や、はたまたあの重い袋帯だって、

帯締として生まれたからには、

押さえなければならない宿命を背負っているのです(笑)。

 

 

ところで、いい帯締の条件とは何か?

それはもちろん、締りがいいこと。 

では、締りのいい帯締とは具体的に? 

 

 

それは「伸びること」です。


これだけだとちょっと誤解がありますね。

つけ加えると「伸びて元に戻る」帯締です。

どういうことかといいますとーー

締めるときは柔軟に伸びる。

そして元に戻ろうとするので、しっかり締まる。

というわけです。

 

そして、使って一晩、箪笥で寝かせておくと、

翌日にはきちんと戻っている、そんな帯締が良い帯締です。

これは龍工房の福田社長から何度となく伺っているお話。

実際、真新しい商品の帯締でも、

「編集長、見てください」とぎゅーっと引っ張ってみせてくれます。

ほんとうに伸びます。

大丈夫?? 

「全然大丈夫です」「いい帯締とは伸びて、元に戻るんです」と社長。

つまり、伸長力と復元力があるのです。

 

「でぶで着物倶楽部」という、ふくよかさんのきもの好きな会が、

スタジオ アレコレを会場に何回かイベントをしたことがあります。

「太めさんのための(大きい)サイズ」についても

話題に出たことがあります。

 

その際の驚愕映像!……はここではご紹介できないのですが(笑)、

会長である兵庫県赤穂市のだるまや呉服店の女将が、

「ちょっとお行儀が悪くてごめんなさいね」と前置きしてから、

1本の帯締をかかとで踏んでから、

なんとエキスパンダーのようにぐいーーーーっと

肩に背負うように引っ張ったのです。

 

「これで2〜3cm伸びるんですよ」「私たちにはこの2〜3cm大事なの」。

皆、「おおおおおおおおお〜〜〜」

 

ということで、何度も言いますが、いい帯締は伸びるのです。

そして戻るのです。(チカラづくで伸ばすことはおすすめしませんが(^_^;)

 

で、話を三分紐「カンタービレ」に戻しますと、

「カンタービレ」もまさに、伸びてしっかり締まる組紐なのです。

(ここはあえて三分紐でなく、組紐と言いたい!)

 

他をくさすわけではありませんが、


よくあるお安くて締まりが悪く、すぐ緩んでくる三分紐とは絶対違います。


その差は、結んだときの柔軟な伸び具合で明らか。
 
いい帯締は伸びるのです。


(全てではありません。組み方によって伸びないけれど

しなやかでしっかり締まるという帯締はあります。鎧組など)


半幅帯などに飾りで使うなら問題ないと思いますが、

実際、帯を留めるとなったら、紐としての機能は譲れません。

 

カンタービレは、はっきり言って袋帯も大丈夫です。

 

因みに「袋帯に三分紐って、使っていいんですか?」

という質問をされたことがあります。

もちろんです。

真珠などの宝飾類の帯留、皆さん、普通に使ってますよね。

真珠と言うからにはある程度あらたまったシーンが想定されます。

紐は三分紐です。

 

またファンが多い、池田重子さん。

「日本のおしゃれ展」はご覧になったかたも多いと思います。

池田コレクションのなかでも

振袖や訪問着に三分紐で帯留を使っています。

 

きものヘビーユーザーの方からも、

「カンタービレはしっかり締まりますね」とお墨付きを頂いています。

 

機能だけでなく、デザインも考えました。

帯留無しで使ってもさみしくないように、

そして帯留を使ったときはジャマをしないように

考えられたデザインです。

無地の三分紐とひと味違う趣があります。

 

このカンタービレ、在庫4色で、

グレーは1本のみとなっています。

写真は両面を使ってみました。↓

お早めに。

 

ご購入はこちらで

 

 

 

カンタービレグレー.jpg

 

 

カンタービレグレー2.jpg

 

 

2018.01.10 Wednesday 16:53comments(0)↑ページの先頭へ

帯揚を2倍楽しむ使い方とアレンジ

最新号の特集は

「“締めつけ感”と“帯揚問題”解決します」

 

手元に届いた読者からは

早速「ガッテン!」「そうだったのかー」という

感想をいただいています。ありがとうございます。

 

 

問題解決は本誌でご覧いただくとして、

今日はその帯揚の使い方のアレンジについてです。

 

きもののコーディネートは、言わずと知れた

きもの、帯、帯締、帯揚で構成されます。

そして、半衿、襦袢、八掛け。

さらに履物(鼻緒)、バッグ、スカーフ等々。

 

きものと帯は二本柱となりますが、

そう簡単にいくつも入手できません。

 

だから、小物=帯締・帯揚・半衿でアレンジするのが、

コーディネートの基本であり、楽しみです。

 

で、今日の帯揚バナシです。

 

■2〜3色染め分けの帯揚は本当に便利か?

最近は、リバーシブルの帯締、特に三分紐では人気です。

帯揚でも最近は、2色染め、3色染めがあり、

好きな方を出して使えるので、

1枚で2枚分、3枚分という触れ込みで人気です。

 

ただ、気を付けなければならないのは、3色染めになると、

色の幅が狭くなる分、なかなか思った色を出しにくいという難点があります。

色と色の間がぼかしになっているとなおさら色の幅が狭い。

↓下は私が持っている、まさにソレです(笑)。

 

 

 

真ん中に帯枕を置くことを考えると、わかりますよね。

やり方やひと工夫で色を出すことは可能ですが、

ちょっと手間がかかります。

枕を使わない銀座結びや、半幅に飾りで使う時はいいと思います。

 

私としては2色が一番使いやすいかなと思っています。

間がぼかしになっていれば、そればそれで使えるので。

 

■水引風帯揚

“水引”、帯締ではときどきありますね。

左右の色が違うものを言います。

祝儀袋など、お祝いで使う紅白の水引から来ているのですが、

そこから、いまは紅白に限らず、左右違う色になるものを

“水引”と言っています。

 

最近、帯揚も“水引”や“水引風”がいいなと思っています。

水引“風”というのは、色の違いというより、

左右の柄の違いということも含めてのことです。

 

↓今号の月刊アレコレのカバーは

お正月を意識して、いつものカバーよりフォーマル感がある

訪問着に袋帯の正統派スタイルです。

 

 

 

 

でも帯揚が水引(左右の色の違い)で、古典的なスタイルより、

ちょっと現代風なテイストになっていると思います。

 

そして、もう一つは、こちらの下の画像↓

実はこの帯揚を購入したとき、畳んである袋の中は、

全面がトラトラっぽい柄だったので、てっきり全面柄だと思って購入しました。

が、帰って開けてみると、半分だけ(苦笑)。

ちゃんと中は確かめましょうね(笑)。

 

でも、それはそれでまた別なおもしろさがなくもない(笑)。

普通に結ぶとこんな感じ。

 

写真(2016-03-30 21.29).jpg

 

 

(これらの写真は以前もアップしたことがあるのですが)

次はこちら。

 

今号では帯揚を結ばない方法もご紹介していますが、

私の場合、その片側だけの柄を出そうと思い、

完全に“一車線”で入れています。

(一車線は私が勝手に名付けている呼び方です(笑) )

 

 

写真(2016-03-30 21.23).jpg

 

 

“一車線”は、片方を引っ張りつつ、

脇の位置まで持っていき挟み込み。

このとき下になる方はやや押し込みがちに。

もう片方を上に重ねるようにして、

同じように反対側の脇まで持っていって端を挟み込むだけです。

 

気をつけたいのは、出すぎ。

この方法は振袖でやることがありますが、

出すぎるとほんとうに振袖みたいになり、

私みたいなオバサンには不格好です(笑)。

柄の効果がでる分量をギリギリ押さえつつ、しっかりチェックしてください。

そこさえ気をつければ、これもおもしろいと思います。

 

左右でうまく柄が出せないときは、“一車線”試してください。

そして、“一車線”で入れたところに、

もう片方の柄なしをちょっとひと工夫して、

結び目風に入れたのがこちら↓

 

 

写真(2016-03-30 12.39).jpg

 

 

2枚めの写真の“一車線”がこの柄を活かしているかなと。

民芸テイストの帯にアソビをトッピングした風になっています。

因みにこのコーディネートは、

結城紬に、(なぜか要尺に足りなかった)琉球絣の反物を帯にしたもの。

この画像は一昨年のものですが、

最近、特集した民芸POPに近いセンを狙って、

あえて同色系で洋服っぽいまとめ方をしたコーディネートです。

 

ということで、使い方をアレンジすると

手持ちの帯揚にちょっとリニューアル感、出ます。お試しください。

 

 

■“色”の見直し、惚れ直し

撮影で使うこともあり、帯揚の色は好みを超えた色揃えになっています。

その中で、写真のこの、なんとも言えない、

茶なのか、黄土色なのか、ドドメ色なのか(笑)という色の帯揚。

結局15年くらいただの一度も、仕事でも私的にも

使うことがなかった帯揚です。

ほかの地味めな色と並べても、さらに地味。

というか、キレイ…には見えませんよね。

 

 

 

 

ところが、15年日の目をみなかったこの帯揚が、

一昨年から急に出世しました(笑)。

 

どういうことかといいますと……、

月刊アレコレ編集人は、「KICCAきものカラーコーディネーター協会」の

理事として、代表理事の能口先生とともに、

カラー講座の立ち上げから関わっています。

 

講師でもある能口先生の色彩理論を学んでいると、

色に対しての先入観がなくなり、どの色も“使える色”に昇格します。

これは受講した方が全員いうことなのですが、

「色域(使える色の範囲)」が広がるからなんですね。

 

私もある日、このダメ子ちゃんだと思っていた帯揚が、

急に!“ゴールド”に見えてきた!のです(笑)。

ゴールドを意識したモダンなコーディネートでは

文字通り、輝くのですよ、この色が(笑)。

 

何が言いたいかというと、

(カラー講座、ぜひ受けてみてくださいというのもそうなのですがw)

ハナから、この色、好きじゃない。

この色、きれいじゃない、もしくは使えないと、

思っている色、ありますよね。帯揚に限りませんが。

ちょっと目線を変えてみるといきなり、お利口なコになります(笑)。

 

ただ自分から切り替えることは確かに難しい。

人から「それ、いいわね」「どこで買ったの?」とか、

新しい知識を入れるなど、外からの刺激が必要かもしれませんが、

ちょっと意識してみると、惚れ直しちゃうアイテム、

きっとあると思います。

 

 

 

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前回の様子はこちら。のブログで。

 

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2018.01.09 Tuesday 20:13comments(0)↑ページの先頭へ

月刊アレコレVol.150発行&花丸なグンゼの肌着について

新年、明けましておめでとうございます。

月刊アレコレ、通巻150号を迎え、

創刊13年目に入りました。

こんな小さな雑誌がここまで続けられるのは、

偏に皆様のおかげです!

ありがとうございます。

 

 

150号といっても、ほそぼそと続ける月刊アレコレですので、

派手な記念号やら、パーティやらはしません(笑)。

150号も校正しているときに、

「あ、150なんだあ〜」と気づいたくらいです(笑)。

 

さて、今号は昨年末にも

特集の内容を取り上げておりますが、(こちら

着付け本には乗っていない、

着はじめてから遭遇する問題点やお悩みを取り上げました。

 

特に、紐の締付けが苦手というかたは

ぜひ参考になさってください!
 

 

さて、お正月、防寒対策はどうしていますか?

いまや、

  • 首の巻物(スヌード、ストール、ファー等)
  • アームウォーマー、長手袋
  • レギンスもしくは足袋下ハイソックスでの重ね履き

 

これらが三種の神器といっていい、きものの防寒グッズです。

一番上には、コート、道行、羽織、大判ストール、マント等々。

昔と違い、必ずしもきもの用でなくても、

代用できるカワイイ防寒具が豊富です。

 

それでもウールやカシミアのきもの用コートは

温かいということで、人気ではあります。

 

で、ワタクシ編集人が使う防寒コートは、

ここ3〜4年はBerry工房さんのフェイクスキンの

ド派手な(笑)オレンジコート。

 

 

 

 

 


「温かい」というからには、私たちはそもそもが、

素材の特長から温かさを期待すると思います。

 

でも、初めてのフェイクスキンのコートを着ての感想。

裏地がしっかりしていれば、風を通しません。

ゆえに、絹の温かさや体温を内部で保ちます。

ゆえに、温かい。

という防寒もあることを知ってほしい。

 

色が目立つこともあり、よく「温かい?」と聞かれます。

そうすると、即座に「温かい」と答えるのは、

ちょっと違うんですよね。

一般的に思う温かさの種類が違うので。

 

汚れも気にしなくていいし、お気に入りですが、

ひとつだけマイナス点があるのは、ポケットがないこと。

 

でも試作だったこともあり、とてもお買い得だったので、

ここは文句が言えません(笑)。

黒やブラウン、マスタードなどもありましたが、

「まさかオレンジが売れるとは思わなかった」ようです(笑)。

もしネットでこういうタイプを購入するなら、

信頼のおけるブランドやショップで購入することをお勧めします。

見た目ちょっと可愛くて安いところは、裏地がなかったり、

かなりへなちょこな裏地を使っていたりする場合があります。

 

やはり現物を見て確認することです。

 

道中着や道行きコートもありますが、

最近はほとんどオレンジコートです。

 

あとは、洋服ブランドの大判ストールや、

ペルーのアルパカとウール混のマント。

 

これらはちゃんと衿ぐりがあって、

肩にストンと乗るので、ズルズルしません。

 

もし大判ストールをコート代わりにするのであれば、

衿ぐりのあるタイプがお勧めです。

もちろん、洋服でも着用できますから。

 

そしてもう一つ。

この季節に活躍する肌着があります。

 

私が愛用している肌着のなかに、グンゼの「快適工房」の

V字七分袖肌着があります。

 

 

 


これが! スグレモノ!
キモノ*スイーツの堀口初音(上方舞舞踊家・山村若静紀)先生から

教えていただいたのが、3〜4年前でしょうか。

先生のブログはこちら

(キモノ*スイーツは講師コース個人レッスンのみで、

現在一般のレッスンは取っていません。詳細はお問い合わせください)

 

このグンゼ「快適工房」は綿の、ごくごくありふれた、

むかーしからある(と思われる)肌着です。

 

  • 綿100% 気持ちいい。
  • 衿首がV字  きものの衿元にちょうどいい。
  • 衿ぐりが適度に抜けている。サイトで外人モデルが着ている後ろ姿は、なんか衿が詰まっていますが、物撮りしている単体の写真を見ていただくとわかるように、ちょうどいい感じで抜けているのです。これは、まだきものを着ている人がいた時代から女性用の肌着を作っていたからではないか、と初音先生はおっしゃっていました。
  • 袖が七分 いい感じに肘を覆ってくれる。肘を覆うか、覆わないかで全然温かさが違います。きもの用の肌着は筒袖で袖口が開いているので寒い。それでいて、野暮ったいほど長くはなく、きものにちょうどいい!
  • 何しろ、安い!

 

 

 

 

先生が「これ、ほんま、すぐれもんやわ〜」と言ってからというもの、

日舞や着付けのお弟子さんたちがこぞって愛用するようになり、

グンゼ愛用女子を「グンジョ」と名付けておりました(笑)。

 

夏は夏対応の肌着を着用しますが、秋冬のきものや洋服にも、

グンゼ、おしゃれじゃないけど(笑)、優秀です。

 

 

(↓以下ブログ追記箇所になります)編集人の下着のこしらえです。

  ・たかはしきもの工房のブラか、涼子(すずこ)+ グンゼ

  • グンゼ + たかはしきもの工房の くノ一麻子
  • グンゼ + 晒(晒についてはちょっとやそっとでは語れないので(笑)、直接トークなどでお話しています。すごいですよ!晒の威力たるや!)

 

大体、上記のパターンに、下半身は以下で、最後に長襦袢。

 

  • ステテコ+足袋下ハイソックス(&足袋) + 裾よけ
  • グンゼ スラックス下 + 裾よけ
  • レギンス + 裾よけ

 

※たかはしきもの工房の肌着はこちらから注文できます。

ただ下着はサイズが重要なので、試着をお勧めします。

試着なさりたい方は、スタジオ アレコレ(編集部)がアンテナショップになっているので、

ご連絡いただいた上でお越しください。もちろん商品もありますよー。

 

 

 

またグンゼのスラックス下は股上が深いので、

お手洗いのときにやや難がありますが、

腿や腰回りがゆったりして圧迫感がなく動きやすい。

長さも好みで選べるし、起毛タイプもあります。

布の摩擦があるスラックス下やレギンスは

必ず裾よけを重ねます。

また長襦袢も傷みにくい(着る頻度が高いとこれが結構影響します)。

 

(↑ここまでが追記です。

 

 

UNIQLOのヒートテックも一通り試し、

着ているものもあるのですが、

ラクなストレッチ素材……のはずが、この伸びが、

逆に締めつけ感につながります。これ、わかるでしょうか?

これが苦手で、肩が凝るし、体が疲れるのです。

 

ということで、お年頃になると(笑)、

縫製の良し悪しや、素材の違いでの影響を、

残念ながら、感じやすくなります(笑)。

 

 

これはきものの仕立ても共通します。

手縫いとミシン縫いの違い。一長一短ではあります。

しかし、手縫いのほうが体が疲れにくい。なぜか。

これらは、また別の機会にお話します。

 

今日も、最新号出ましたの告知から、

グンゼの肌着へ行ってしまいました(笑)。

 

こんな寄り道ブログですが、今年もよろしくお願いします!

 

 

 

きものを着る人を応援する、

きものを着る人が作る雑誌、

月刊アレコレは書店では売っていません。

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「大竹恵理子のプロのための着付けブラッシュアップ講座」があります。
お申込みはこちらから
(3/10 ・ 3/11両日とも同じ内容になります)
前回の様子はこちら。のブログで。

 

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2018.01.05 Friday 19:48comments(0)↑ページの先頭へ

2018年、新年のご挨拶と、鶴の白生地の誂え染め

2018年、明けましておめでとうございます。

本年もよろしくお願いします。

 

戌年。

ということで、誠にもって恐縮ですが、

編集人の愛犬に働いてもらい、

年賀写真撮りをしました。

 

12年に1度くらいは

働いてもらおうということです(笑)。

 

IMG_6748_bのコピー.jpg

 

ご挨拶に着たきものは、

昨年、デッドストックの白生地から

染めた洒落紋付きの無地です。

 

白生地から染める自分のきもの。

無地染めなら、そこまでハードルが高くなく、

自分だけの一枚を作ることができます。

 

参考までに、このきものについてちょっとお話しますね。

 

ちょっといいながら、長めです(笑)。

実はものすごい、あり得ないミスをしたきものなのです。(^_^;)

 

きものは、元は婚礼用の緞子の白生地。

先に説明の通り、デッドストックのものと遭遇しました。

いまはもうない、「聚楽」という会社の、

どっしりした、そして緞子ならではの、

しっとり、ヌメリとしたテクスチャーがあります。

 

地紋が、ウフフフの「鶴」!
鶴です。鶴。 

言葉だけで聞くと、鶴の地紋の白生地。

自分用に染めようとは思いませんよね(笑)。

実際、婚礼用であって、オバちゃんようではありません(笑)。

 

IMG_2264.JPG

 

でも、なんていうのでしょうか。

いまだから、いまだから、

この“鶴”のクラシックさが、

新鮮でおしゃれに感じるのです。

自分で言うのもナンですが(笑)。

 

しかし、自白すると(笑)、

これは怪我の功名というヤツです。

 

実は、手元にあったデッドストックの白生地は

地紋が2種類ありました。

孔雀と、鶴。

 

孔雀は鶴に比べるとかなり大きな柄になります。

前身頃にその孔雀が来るように仕立てたら、

カッコいいだろうなと、迷わず、

選んだのは、孔雀でした。

 

先には、いかにも偉そうに、

クラシックでおしゃれ、と言いましたが、

さすがに“婚礼の鶴”を

即、選ぼうとは思いませんでした、普通です(笑)。

 

そうなんです、ワタクシは

 

“鶴”ではなく、“孔雀”を選んだ!

 

…………………はずだったのに。

 

「では、この色でお願いしますー♪」と、

色を決めて、染め屋さんに白生地を手渡しました。

 

 

そして、仕立て上がってきました。

 

きものが入っている、たとう紙の白さ、真新しさ。いいですねー。

ほんと、この瞬間がワクワクしますよね。

開けて、ごたいめーん! したら、

 

は…………………????(最初、意味がわからず)

 

 

え? え!? え、え、えー!?(状況を分析)

 

 

はあああああああーーーっ!?!?!?(状況を把握)

 

頼んだ白生地、孔雀のつもりが………間違えて鶴を出していた…のです。orz

 

この後は早送りします(笑)。

 

が、びっくりしたのは最初だけで、

すぐに立ち直りました(笑)。

鶴が孔雀に勝利していたのです。ステキな出来だったのです。

ほんとうに。やせ我慢ではなく(笑)。

 

これが、まさに怪我の功名。

孔雀より柄が小さめに(といってもそれなりの大きさです)

入っていた鶴は、緞子の無地染めのなかで、

くっきり浮かんで、とてもとても、

ある意味、斬新とも言える、

エッジが効いた効果が出ていたのです。

 

しかも、細身で小柄はワタクシには、

これくらいの大きさの柄が結果オーライだったという、

正の(負じゃなく)副産物が重なり、

かなり自慢の一枚になったのでした。

 

 

そして、洒落紋は繍い紋。

「月刊アレコレ」のマークの“筆紋”。

筆紋は、載っている紋帳もありますが、

乗っていない紋帳も多い珍しい紋です。

 

8本の筆が放射状に並んだ、

一見、船の舵にも見えるかたちです。

 

IMG_2461.JPG

 

 

筆ということで、=ペン。

紙媒体、編集、メディアのシンボルです。

 

そして、舵にみえるかたちは、

きものの未来へ漕ぎ出す意、

その未来への指針となる意、

が、込められています。

 

 

ちょっと説明が前後しますが、

この無地はKICCA(きものカラーコーディネーター協会)の

周年パーティで着るために誂えたものです。

ワタクシはKICCAの代表理事の能口先生とともに

理事を努めています。

 

なので、セミフォーマル風味を出しつつ、

パーティに合わせて「色」にこだわり、

ありきたりではなく、おしゃれだなと

思える仕上がりにしたかったのです。

 

そのためのポイントが、

  • 洒落紋
  • そして、袂を長めにすることです。

 

きものがまだ普段着で生活着だった戦前までは、

普段着だからこそ、お出かけ着との差を付けていました。

昔の言い方をすると「よそいき」ですね。

 

それぞれの暮らしのレベルなりですが、

絹物、柔らかもの、上質な生地など、素材の違いと、

もう一つは、裄や袂がやや長めというものでした。

袖丈は好みや身長で多少の違いがありますが、

襦袢もよそいき用に合わせて用意しています。

 

しかし、きものを着ることが少なくなった現代では

1枚の襦袢ですべてのきものに合わせられるように、

袖丈を同じにするようになっています。

 

いま標準となっている1尺3寸(約49cm)は

普段着に合わせるというより、よそ行きに合わせての袖丈です。

 

たまに、おばあちゃまの箪笥に入っている、

普段着的な織物(紬や木綿やウール)で、

袂が短か目のもの、ありますよね。

身長の違いもありますが、

普段着だからという理由が大きいと思います。

 

いまは襦袢まで用意することは少なく、

1枚の襦袢で、すべてのきものにあわせられるように、

袂を同じ長さに揃えるようになりました。

 

最近はよそいきというより、背の高いかたが多いので、

バランスがいいように、1尺3寸より長めの袂を

勧められることがあると思います。

 

私も袖丈はすべて1尺3寸です。

小柄なのでもう少し短くてもいいのですが、

襦袢が不便なので揃えています。

 

その代わり、普段着は袖の丸みを大きめにしています。

なぜか? 

袖の丸みに関しては、別の機会にお話したいと思いますが、

この丸みにまた意味があるんです。(^^)

 

 

話を写真のきものの、「袖丈長め」に戻しますと、

フォーマル感というより、ちょっとおめかし感を割増にしたかったので、

袖丈を1尺5寸(約56.7cm)にしました。

 

しかし、問題が。

 

そうです。襦袢です。

そこで、今回はきものに合わせて、八掛けと

 “うそつき袖” を一緒に袖も染めてもらい、

直接きものに取り付けてもらいました。

 

白生地がたっぷりの四丈(よじょう)ものだったので、

八掛けを染めて、かつ長め袖も足りました。

(※四丈(よじょう)もの=共八掛けが取れる要尺。現在は四丈ものとはいっても四丈以上長さがあるものが多い)

 

襦袢は筒袖の半襦袢を着用、下は柄物の裾よけです。

 

アンテイークが好きなかたは、襦袢の袖丈に悩むと思います。

器用なかたなら、ご自分で取り付けることもできそうです。

ワタクシはできませんので、プロに頼みますけど(笑)。

 

こうして、唯一無二の、自分の無地が完成したのです。

 

ところで、袂の長さに年代は関係ないの?

という疑問があるかと思います。

 

長い袂は未婚者の印で、

既婚者は「袖を振る」ことをやめるために、袖を留める。

と言われています。

「揺れる袂」は女心の象徴として捉えられているからです。

袂には魂が入っているんですね。

 

しかし、ここ5〜6年は、大人の振袖を楽しむ人も結構います。

正式な席ではなく、おしゃれや楽しみとして着る振袖です。

着るものがファッションと考えたら、全然問題ないと思っています。

似合うかに合わないかというのは別として(笑)。

袂の長さだけでなく、色柄の問題もありますからね。

 

ワタクシとしては、自分にまあまあいい「長さ」の限界を(笑)、

1尺5寸としたというわけです。

 

最後に。

白生地のデッドストックは掘り出し物があります。

いまでは織れない昭和のいい生地があるからです。

今回の緞子の生地も、ほんとうにしっかりしたいい生地でした。

 

シミやカビが出ていなければ、そして濃いめの色に染めるなら、

そのまま使えることが多いです。

 

薄い色だと、絹特有の黄ばみが出ていると、色に影響がでますから、

お店のかたと相談してください。

 

デメリットは、古いものは反幅が狭いこと。

まあまあ、8割方は大丈夫だと思いますが、

165cm以上のかただと、こちらも相談してくださいね。

 

本日も、新年のごあいさつと言いながら、

長々とした白生地の話になりました。

改めまして、本年もよろしくお願いします。

こんな編集人が作っている月刊アレコレは

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2018.01.02 Tuesday 16:56comments(0)↑ページの先頭へ

大竹恵理子のプロのための着付けブラッシュアップ講座

月刊アレコレは、きものを身近に感じ、

もっと楽しんでもらうための情報、

役に立つ情報をお届けすることに注力しています。

 

そして、もうひとつ、力を入れているのは、

“プロのための”勉強会や講座の開催です。

なぜ月刊アレコレが?というのは、長くなるので(笑)

詳細は別な投稿で引き続き

じ〜〜っくり読んでいただくとして(笑)。

 

お急ぎのかたのために、

今日はショートカットしますね(笑)。

 

その講座のひとつに、

「大竹恵理子の プロのための着付け強化コース」

別名、「大竹塾」があります。

 

大竹さん.jpg

 

こちらは、多分月刊アレコレが初めて発信した

“着付けのジャンルの違い”を学ぶ講座です。

それが「撮影着付け」。

記念写真の撮影ではありません。

 

広告や雑誌、フィルムなどの、

メディアに直結する撮影着付けです。

 

これがどう違うのかは、こちらのブログから

 

大竹さんの実力はその技術はもちろんですが、

現場を持っているということ。

(大竹さんのWORKSHPから

 

今年3期生が修了しました。

 

受講生は、大竹さんの現場に呼ばれることがあります。

そのなかで、大竹さんのアシスタントとして

稼働している修了生が何人かいます。

 

さらにそのなかで、2期生の

宮田成美さんがメキメキと実力をつけて活躍し始めています。

大竹先生が担当していたグランブルーファンタジーの

CFで、単独で着付けを担当しました!↓

 

 

 

 

さらに今夏は、もうひとりの修了生、徳永寛子さんと

新潟NHKの花火大会の収録にも

2人だけで行って着付けをしてきました。↓

 

NHK長岡.jpg

 

 

 

デパートのウィンドウやディスプレイでは

ほかの修了生も仕事として手伝いに行っています。

3年目にして、大竹塾の修了生たちが

育ってきていることを実感しています。

企画して主宰している月刊アレコレとしては

ほんとうにウレシイ限りです新宿の真ん中で夏を彩るトルソーたち。

実はこのトルソー着付けが大変なんです。

 

 

伊勢丹3.jpg

 

 

着物二恋スル季節展.jpg

 

 

オロナミン.jpg

 

 

自分のペースや都合で日程を決められないし、

撮影では入ってくるタイミングもギリギリだったりします。

決してラクな仕事ではありません。

だから本気で着付けやスタイリングで食べようと思う人、

着付けが好きで、仕事として

優先する意思のある人が残ります。

 

 

開講当初の技術はバラバラです。

しかし技術はあとからついてきます。

やる気があれば。というのが大竹さんの考え方です。

それより仕事をする社会人としての人柄、

そして受講期間の6ヶ月での

現場感、そして本気度がどう変わるか、のほうが大事と言います。

完全、体育会系の講座です。

だから「プロのための着付け強化コース(大竹塾)」なのです。

着付けのジャンルや仕事の幅を広げたいと

思っている着付け師の皆さん、

ぜひ、大竹塾をチェックなさってください。

 

 

===================

 

さて、この大竹恵理子さんの強化コースは、

2018年6月に4期が開講します。

大竹塾は毎年1回、開講します。

6月〜11月の6ヶ月で、月1回。

時間は11:00〜19:00

8時間、普通の講座ではありえない時間数です(お昼は挟みます)。

ヘロヘロになるくらいに実習します。

これでも日帰りができることを考慮しての時間設定です。

最終回は月刊アレコレの撮影の現場で、

実践をしてもらいます。

 

先に日帰りできる時間設定といいましたが、

大竹塾はありがたいことに全国から受講いただいています。

初年度1期のときから、毎年、

関西方面からの受講があります。

京都、大阪、兵庫、静岡、茨城……。

3期生は、岡山、山口、宮城からも受講いただきました。

最年少の21歳は岡山から夜行バスで通ってきました!

 

 

受講中、もしくは修了してから、

希望とマッチングする現場があれば、

まずは聴講生として現場に呼ばれることがあります。

(全員ではありません)

そして実力と適応があれば助手として入ります。

 

そういうなかで、3年目にして現場で活躍できる

人材を排出できたことは、大きな結果だと思います。

本コースの募集は3月からですが、

その前に開催する1日の単発講座

「大竹恵理子のプロのための着付けブラッシュアップ講座」があります。

お申込みはこちらから

3/10 ・ 3/11両日とも同じ内容になります

前回の様子はこちら。のブログで。

 

この単発講座の受講者で

本コース(強化コース)の定員(8名)が

埋まることがほとんどなので、

まずはぜひ、こちらにご参加ください!

 

 

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2017.12.28 Thursday 03:35comments(0)↑ページの先頭へ

紐の「締め付け感」についての考察

次号の特集は、着付け本ではなかなか取り上げることがない

「締めつけ感」と「帯揚(浮上)問題」などを、

普段に気になっているけどなんとなく据え置きになっている

ピンポイントの問題をとりあげ

その解決策をプロの着付け師さんたちに

提案していただいています。

 

 

ところで、今回はその「締めつけ感」に

ちょっと触れてみたいと思います。

 

そもそも、「締め付け感」とは?

 

まずは、着て時間が経ってから「苦しく」なる締め付け、ありますよね。

締め付け感ではなく、明らかにきつく苦しいとか、

体に紐がくい込んで痛いか。

くい込むと言えば、結び目があたって

苦しくなるというパターンもありますね。

 

_O7O5796.JPG

 

 

もう一つは、「苦しい」ということはないけれど、

紐を使うことによる、ある程度感じる“締め付け感”です。

 

でもこれって、別にきものに限ったことではありません。

ブラジャーだって、ガードルだって、

さらにはきもの以上にサイズ感を追求する

スカートやパンツのウェストのほうが締めつけ感を

感じることもありますよね。

 

厳密にいうと、「苦しさ」と「締めつけ感」は違うと思っています。

しかし、どちらもなくしたい、軽減したい点ではあります。

 

「苦しさ」は皆さん、自主的に“回収”する努力をします(笑)。

あ、こちらも今回月刊アレコレなりの

解決策を提案しています。

 

でも「締め付け感」は微妙で、

お悩みといっていいのか、改善できる点なのか、

ある程度仕方がないことなのか……という、

それぞれ、認識に定点がないような気がします。

 

でも「軽減できるならしたい!」 みんな、そうですよね!

 

実をいうと、私もこの「締め付け感」がとても苦手。

特に洋服で最近多いストレッチ素材。

最近、自分的にはストレッチを通り越して「締め付け」に

感じることが多く、これがとても体が疲れます。

苦しいというのと違うんですよね。
きものでもそうです。

 

この違いを明確にした上で、

次号の特集は解決策を提案しています。

ちょっとその解決策の一部に触れると――、

 

 

きものを、「楽に着ています」

「全然苦しくなんかないわよ」

という方たちももちろん、多いです。

はっきり言いまして、ワタクシこと編集人みやざも

年季が入っていますので、苦しいことはありません。

では、苦手な締め付け感はどうしているか?

 

そもそも、私は腰紐1本できものを着ています。

帯を解いて、腰紐をとると、

きものと襦袢を一緒にガバッと脱ぐことができます(笑)。

そしてそのまま重ねてきものハンガーにかけちゃいます。(横着)

先にお話した「締め付け感」が苦手ということが、

着付けにも反映されています。

 

あ、誤解のないように言っておきますと、

紐は少ないに越したことはありませんが、

少ないことがベストだとは思っていません!
必要な紐は使うべき、というのが私の考え方です。

 

私が腰紐1本で着るときは、

諸々の手順やコツはあるのですが、

寸法がしっかりあっているマイサイズであることが

基本条件です。

 

ちょっと話が逸れますが。

腰紐1本の着付けというと笹島寿美先生の

お教室がよく知られています。

私は、取材をしたことがありますが、習ったことはありません。

しかし、多分、先生も、お弟子さんの講師の方々も

いきなりそれを教えることはないと思います。

(間違っていたらスミマセン)

 

まず基本の着付けをマスターしてからでないと

むしろデメリットが浮上してくるんじゃないかなあと、

私的には思っています。

 

 

話を戻しますと、

で、ナニが言いたいかというと、

「締め付け感」の改善策として、

先程触れた「紐を少なく」する工夫もあります、ということです。

これは今回の担当着付け師さんが、提案してくださっています。

(紐1本の着付けとは別です)

下の写真は普通に伊達締を締めようとしている

手順の途中に見えると思います。

でも違います。ある秘密というか(笑)コツが、

この写真のなかには隠されています。(詳細は本誌で)

 

_O7O5774.JPG

 

 

最後に、「紐」って、

本数ではなく、“使い方”だと思っています。

“締める”というより“押さえる”機能を

きちんと活かしてあげるということかなあと思っています。

 

次号の特集は、もちろん、提案する着付け師さんたちが、

しっかりと機能も、その機能を活かすための手の使い方も

丁寧に教えてくれています。

参考になさってくださいね〜。

 

最後にと言いながら、もう一つしつこく(笑)。

 

 “締め付け”と、体を“締める”“支える”というのは、

また微妙な、しかし明らかな差異があります。(と思っています)

気持ちの良い支えって、ありますよね。

このあたりのことは、かなりオタクチックに検証しているので(笑)、

別な機会にお話したいと思います。

特に笹島先生に腰紐を締めていただいたときの感覚を!

口角泡ふく勢いで話したい(笑)。
また別の機会に(笑)。

 

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2017.12.25 Monday 19:00comments(0)↑ページの先頭へ

小袖ときものの違いは? そもそも反幅の寸法の違いが大きい

今日は反物幅のお話です。

 

仕事柄もあって、服飾史や衣に関わる歴史を

紐解くことが多く、またこのジャンルが大好きです。

とにかくおもしろい。

 

その流れで、有職故実や装束の着付けを勉強したり、

資料をもっと“スラスラ”(笑)読みたくて

江戸オタク(笑)のクリエイター仲間と

変体仮名の勉強会をしたりしています。

ちゃんと大学の専門の先生から教わってるんですけど、

覚え悪すぎて申し訳ないっす^^;

 

 

で、私が平安時代や有職故実、装束を勉強し始めたきっかけは……

 

きもののルーツが小袖とは誰もが知っていることだと思います。

小袖——安土桃山時代が思い浮かびますよね。

 

では、それ以前は? 

それ以前は、実は「小袖さんは下着だった過去をもっているんです!」

 

いえ、装束の下着だったということなんですけどね(笑)。

白小袖を一番下にきて、単衣や袿、

男性であれば袍を着けていきます。

 

 

つまり、きもののルーツをさらに調べたかったということなんですが、

なんか、きものと装束って切り離されていて、

あまり交わるところがないのです。それは現在も。

あまり歩み寄らない、というより、

「お公家さん」のお家の方々は自然に

お公家さん文化が染み付いているんです。

 

偉ぶっているということではなく

それが当たり前として受け継がれているので多分、ご本人たちは意識がないんです。

そういうお家は七五三も羽織袴ではなく、

半尻(はんじり)という狩衣に似た童子用の装束を着けて

深曽木の儀という、碁盤から飛び降りるという儀式をします。

悠仁様もやっていましたよね。

 

 

そういうお家のかたは、よその家のことは知らなくて、

うちのカレーが当たり前みたいな感覚だと思います。

いきなり庶民的例(笑)。

 

小袖やきものは主に武家で発達した経緯があるから、

装束は公家の血筋のものという認識があるように思います。

 

だからといってきものを着ている私たちはもちろん、

「武家」出身だからと言って着ている人なんていませんけど(笑)。

 

皇室の方の礼装は洋服、儀礼的な式典では袍や十二単、袴などの

装束で、きものでないのは「武家」のものだからという巷説があります。

 

ま、それはさておき。

大河ドラマなどの小袖と、実際の小袖はまったく違うということは

なんとなくご存知のかたも多いと思います。

 

どう違うかというと――

まず、当時の座り方の慣習から触れると、

当時はまだ「正座」という座りかたをしていませんでした。

片方を立て膝にして座ります。

この座り方は、ドラマでも出てくることはありますが、

ドラマで着ている小袖では立膝はできないはずなんですけどね。

 

どういうことかというと、いまのきものの身幅で

立膝で座ることって、どうしたってムリがあります。

裾が割れるはしたない姿になるはずです。

 

では、当時は裾が割れなかったのか、

開かなかったのか、ということになりますが、

そうはならなかったはずです。

 

というのは、きものの身幅寸法が、

当時と現代とはまったく違うからです。

 

現存する最古の小袖は室町時代のものですが、

この頃の寸法は反物幅が45cmもありました。

画像が粗いですが、その小袖がこちら。

 

 

 

以前、松坂屋のコレクションを地元名古屋で

初公開(「小袖 江戸のオートクチュール」展)したときに

取材に行って際いろいろ伺ったときのことです(Vol40)。

 

そのときの学芸員・野場さんというかたがきもの好きで、

資料から当時と同じ寸法のきものを、

ご自分で、ミシンでですが、仕立てています。

その寸法の元が、先に紹介した現存する一番古い小袖の寸法です。

「ブカブカなんです」。ブカブカとは、

当時の布幅は45cm。そこに衽も付きますから、

「裾周りが2mにもなる」という絵画の説明も頷けます

 

 

 

桃山時代の国宝で、狩野長信「花下有楽図屏風」に描かれたものです。

当時の小袖を忠実に描いているといわれる絵です。

スカート状態。

でも考えてみれば、対丈で立て膝をし、さらに立ち働くわけです。

現在、身丈の足りないきものを「対丈で着る」というときに、

必ず問題になるのが着崩れ。

さらにそういうきものは大体、身幅も狭め。

動いていると裾が割れてきます。

 

でも、身幅が45cm。裾周りが2m以上もあったら

そういう心配はありません。

それでも立ち働く時は、短裳(たんも)という、

前掛けみたいなものをしているのを、

みたことがあると思います。念には念を、でしょうか(笑)。

十二単の後ろに長く引く「裳」の

進化系? 退化系?(笑) もしくは超簡略バージョン?です。

 

なので、ドラマでは小袖の腰下はシュッとしていますが、

実際はスカート状態のたっぷり身幅でブカブカだったのです。

 

江戸時代に入って、取引上の公正さを帰するために、

1625年、絹・紬の要尺が定められました。

曲尺で3丈2尺(約9.6m木綿は3丈4尺、

幅それぞれ1尺 4寸(約42cm)。(要尺の定めはその後、若干変化していきます)

 

当時は大工の使う曲尺(かねじゃく)なんですね。

江戸中期頃から鯨尺が出てきますが、

この鯨尺の導入の経緯がいまだによくわかっていないと

変体仮名を教えてくださっている先生が言っていました。

 

先生は文学博士で平安文学がご専門ですが服飾史も研究分野です。

賞を獲られた論文では、平安の衣装・仕立て・縫い物の

観点から文学を読み解いています。

 

反幅が安土桃山以前より狭くなっているとはいうものの、

42cmです。しかも当時の人は小柄ですから。

 

ということで、

ドラマで見る小袖は、実際とはまったく寸法が違うのです。

ドラマでは見栄えがするようにきものの反幅で仕立てた

小袖を着ているというわけです。

実際、機のことを考慮しても45cmで織るのは、いまは難しい。

 

ついでにいうと、いま袖は反物幅でとりますが、

当時は反物幅の半分から両袖をとっていました。

反幅が広いとはいえ、それでもやっぱり、

裄はとても短かったのです。

 

身八つ口もなかったので、腕の可動域も

そう広くなかったと思われます。

それで動いていたら、身頃が持ち上げられて、

それこそかなり着崩れたか、

もう脇に布たっぷり状態が常態、常だったのかもしれません。

 

利休の時代に正座が行われたともいわれていますが、

江戸時代に入ってから正座は一般的になってきます。

 

これは正座が一般的になって身幅が狭くなったというより、

身幅が狭くなって立膝ができなくなり、

正座が一般的になってきたと思うほうが

自然かなと思います。

 

でも不思議だなと思うのは機の変化です。

この対応ができたということですもんね。

このあたりはもう少し調べたいところです。

 

やがて反物幅は約36cmになるのですが、

現在は鯨尺で“しゃくいち”=一尺一寸=約42cm  という

幅もあります。基本、男物で対応ですが、

ユニセックスとして女性用でもOKですというものも多い。

細身・小柄な女性は、重くて、着にくいので、

よっぽど気に入った柄でなければ、

“しゃくいち”の仕立てはあまりお勧めしません。

 

それに、一尺一寸のユニセックスといえば、

大体、木綿、麻、綿麻で、夏物対応の生地が多い。

夏にそんなに、「縫い代」まで着たら(笑)

暑くてしょうがない、と思います。

 

ということで、今日も長々とでしたが、

こういう服飾史的なことを語らせると、

結構、止まらないくらい語っちゃいます(笑)。

 

そして今日の最後。

「小袖」は袂が舟形や長刀になっていますよね。

袖が「小さめ(短め)」だから小袖ではありません。

 

装束の「広袖」に対しての「小袖」なのです。

つまり、広袖は袖口全開、縫われていません。

それに対して、小袖は袖口を残して縫われています。

なので、襦袢は「広袖」となり、一般的なきものは振袖も含めて、

「小袖」になります。

 

 

 

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2017.12.20 Wednesday 22:14comments(0)↑ページの先頭へ

「月刊アレコレ」の表紙、コーディネートコレクション

押し迫って参りました。

お正月に向けた、

ちょっとおめかし系きもののための帯結び、

懇切丁寧、徹底解説の保存版・二重太鼓の特集、

お陰様でとっても人気です。

 

 

 

 

さて、年末は各種イベントや忘年会が多いと思います。

それは、やはり、きもの!です。

 

ここ数年、カジュアルきものにおける

年代の縛りが本当になくなってきました。

 

色———いいじゃない、40代でピンク着たって、

50代で赤を着たって。

デザイン———いいじゃない、めちゃハデハデでも、アンティークでも。

……と、月刊アレコレは考えます。

だって、ファッションですもん、

人に迷惑をかけない程度の暴走(笑)なら、自由でいいですよね。

 

「迷惑」というのは……、各自で判断してください(笑)。

 

月刊アレコレのcoverが現在の画像に変わったのは、昨年の9月。

以来、1年ちょっと、季節に合わせたコーディネートが

coverを飾っています。

 

おしゃれをしたい12月、年末年始。

コーディネートの参考に。

月刊アレコレのcover collection

解説とともに並べてみました。

特に「赤」の帯締の使い方、参考になさってくださいね。

 

 

135_webcover.jpg

 

↑表紙にはあまり見えませんが、きものは、ホタル絞りが飛ぶ紬縮緬。

最近あまりみなくなった素材ですが、

柔らかものですが紬風の節が立ち、

着付けやすい小紋です。帯は、染めの袋帯。

帯揚は縮緬の鉄紺。とくると、帯締めも

シックに、もしくは道明あたりの唐組を合わせたく

なるところですが、

 

ここは月刊アレコレ的に「赤」です!

それもこっくりした。

 

このコーディネートは皆さん、

「目からウロコ」とおっしゃる方が多かったコーデです。

ここで、「赤」か!?と。

でもこの一筋が、このコーディネートを非凡な印象にしたと思います。

ウレシイことに、これ以降、月刊アレコレの赤を参考にしたという

コーディネートをネット上や実際にもよく拝見しましたヨ。(^^)

 

136_Webcover.jpg

 

 

↑こちらはVol.136

無地の紬ですが、ボーダーで糸の濃淡が表されています。

帯はアンティークのふくれ織り。

クリスマスを意識したコーディネートです。

クリスマスらしいモチーフは何一つありませんが、

赤を重ねることでイメージを寄せました。

 

実はきものは編集人が二十代で初めて自分で誂えたもの。

染め替えをしようと思うつつ、初めての一枚に思い入れがあり、

このままで取ってあり、こうして時々、撮影に活躍してくれています。

ポイントになる帯留は、クリップタイプのイヤリング。

外出時は落下しないよう、シリコンの輪ゴムを通しておきます。

 

 

137_Webcover.jpg

 

 

 

↑こちらは完全にお正月をイメージしたコーディネートです。

きものはいまもうなくなった(さみしい)更甚さんの

鬼シボの縮緬の更紗。ものすごく多くの型を使っています。

帯は西陣のお正月モチーフ。

凧、門松、サイコロ、大入り袋などが織りだされています。

帯揚は更紗のくどさを相殺して活かすために

潔くスッキリした白。そして帯締は赤。

 

帯の柄だけでなく、白と赤を使うことで一層のお正月感を表現。

箪笥に眠るきものも、コーディネートでいか様にも

イメージを作ることができますね。

 

138_Webcover.jpg

 

 

↑こちらは無地紬に、型染めの牡丹更紗の九寸名古屋帯。

無地に更紗の帯というだけで、テッパンです。

それだけに失敗はないものの、平凡になりがちです。

 

意識したのは、「ちょいかわ(かわいい)」です。

そのキーが薄ピンクの三分紐。

これが渋系、無難系の冠組などだったら?

意外と普通になるんです(笑)。

 

帯が主役なので帯揚はきものの色を踏襲した無地縮緬ですが、

くっきりした濃いめを選ぶことで、

きものも帯も引き立っていると思います。

 

 

148_ウェブ表紙.jpg

 

 

 

↑こちらは、「民芸POP」のテーマが人気だった前号のcover

民芸調な紬をどう今っぽく着こなすかという課題に、

月刊アレコレが提案したのが! 「民芸+POP」でした。


元気な色、モチーフを組み合わせることで、

民芸調がかわいくなりました。

こちらの具体的なコーディネートのノウハウは

本誌で御覧くださいね。

 

(以上コーディネート/すべて月刊アレコレ編集人みやざ)

 

 

 

 

月刊アレコレはコンパクトな冊子タイプの本ですが、

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2017.12.16 Saturday 16:46comments(0)↑ページの先頭へ

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